網膜剥離は眼科における緊急手術の代表疾患です。そのまま放置しますと、多くの場合、失明する危険があります。発症したならば、可及的速やかに手術が必要です。
網膜剥離の手術は、網膜にできた孔(裂け目)を塞ぐことが目的となります。方法として①強膜側(白目側)からアプローチするバックリング法と、②硝子体側(眼の中)からアプローチする硝子体手術があります。症例により、どちらが適切か選択しますが、若年者は①、中高年は②を選択する場合が多いです。
その理由は、バックリングは、手術による白内障が起きにくいからです。一方、硝子体手術は、水晶体混濁(白内障)が頻発しますので、中年以上の方では白内障手術の同時施行をお勧めします。
網膜剥離術後はどちらもある程度の安静が必要ですが、バックリング手術では体位制限は不要です。また、硝子体手術では眼内にガスまたはシリコンオイルを入れて網膜をくっつけますので、一定の体位保持が必要になることがあります。
以上のことを十分理解すれば、網膜剥離の日帰り手術が可能となります。
当院では、開院当初より、バックリング、硝子体のどちらにも対応し、日帰り網膜剥離手術を行っております。また、手術日以外も必要な症例については手術日以外も手術を行いますので、安心して網膜剥離手術をお受けください。
全身麻酔を希望される場合、入院を希望される場合は近隣の病院を紹介させていただきます。